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精霊馬とは?作り方や処分方法は?

1.精霊馬とは?

2.作り方は?

3.処分方法は?

4.まとめ

1.精霊馬とは?

精霊馬しょうりょう(せいれい)うまとは、ナスとキュウリで作ったお盆飾りの一つのことです。ナスは牛に、キュウリは馬に見立てて作られます。

お盆の時期にご先祖様の霊が、家とあの世を行き来するための乗り物とされています。

キュウリは早く戻ってこられるように足の速い馬を、ナスはゆっくり景色を見ながら帰ってほしいということからゆっくりとした歩みの牛をという願いが込められています。

地域によっては牛と馬が逆になるところもあるようですが、同じような願いが込められています。

西日本の地域や宗派によっては用意しないこともあるので一度確認する必要があります。

沖縄ではご先祖様が帰る時のための杖としてサトウキビを用意することもあるようです。

また、真夏ということもあり、衛生面等からろうそくで作られた精霊馬を代用品として飾ることもあるようです。

ご先祖様を迎えたり送ったりする際に火を点けることもできます。

その他にもちりめん細工で作られたものやガラスで作られたものもあります。

お盆の飾り方についてはこちら

2.作り方は?

精霊馬を作るための材料は、ナスとキュウリ各1つずつ・割り箸2膳もしくは爪楊枝8本です。

割り箸は1膳をカッター等で4本に分けます。この時手を切らないように気をつけましょう。

ナスのヘタを牛の頭に見立ててバランスよく脚の位置を決め、カッター等で切れ目を入れます。切れ目に割り箸をそれぞれ刺せば完成です。

馬も同様に脚の位置に割り箸を刺せば完成です。キュウリに割り箸が刺しにくいようであればカッター等で切れ目を入れると割り箸が刺しやすくなります。

バランスがとりにくい場合は、脚を八の字になるように刺すと馬や牛が立ちやすくなります。

出来上がった精霊馬は、一般的には精霊棚と言われる盆棚に置きますが、地域によっては玄関先に置くこともありますので確認が必要です。

3.処分方法は?

飾る期間の過ぎた精霊馬はそのまま捨ててはいけません。

処分の方法としては以下の方法が挙げられます。

  • 塩で清めてから可燃ごみとして出す

現代において最も一般的な方法として挙げられるのが、手を合わせてから塩をかけて清めてから白の紙で包み、可燃ごみとして処分する方法です。

白い紙はキッチンペーパーや半紙等で大丈夫です。

  • お寺に処分してもらう

お寺に持ち込み、お焚き上げで処分してもらうという方法もあります。

ただし、近年環境への配慮からお焚き上げを行っていないお寺もありますので事前の確認が必要です。

  • 土に埋める

敷地内であれば土に埋めることで処分することはできます。

このときも塩で清めることを忘れないようにしましょう。

マンション等お住まいの方は、ベランダの花壇等に埋めて処分する方もいらっしゃるようです。

この他にも昔は川に流したり、お盆飾りと一緒に燃やして処分したりする方法もあったようです。

また、使ったナスやキュウリを食材として使用してはいけません。

他のお供え物は食べることはできますが、精霊馬はご先祖様の乗り物として作ったものですので食べてはいけません。上記の方法のどれかで処分するようにしましょう。

4.まとめ

精霊馬はご先祖様の霊をお迎え・お送りするために必要なお供え物です。

お盆には用意しなければいけないものがたくさんありますが、精霊馬は比較的材料も手に入りやすく、作るのも簡単なものです。お子様の夏休みの工作としてもいかがでしょうか。

  • どうして精霊馬はナスとキュウリで作るの?
  • 夏野菜の時期という事もあり、手に入りやすいナスとキュウリが使われていると考えられています。また、夏野菜の収穫の報告も兼ねていると言われています。
  • 精霊馬の飾り方は?
  • 精霊馬の飾り方は、13日のお迎えのときには家の内側に頭を向け、16日のお送りの時には頭を家の外側に向ける・馬は家の内側に、牛は家の外側に向ける・馬を西向き、牛を東向きに飾る等地域によって異なります。
  • 精霊馬を飾らない宗派は?
  • 浄土真宗ではご先祖様が帰ってくるという考え方がないため、お盆飾りをする習慣がありません。ただし、地域や各ご家庭によっては準備をすることもあります。